Ecosytem Research Center of Costal aria

底質

底質の調査では、スミスマッキンタイア採泥器とエクマンバージ採泥器を主に使用します。どちらも船上から定量採取が可能です。ベントスの調査にも利用します。
また、海底表面のみならず、ある程度の深さまでの底質を調査するために、柱状採泥も実施します。柱状採泥は、機器を使う方法、ダイバーによる方法があります。

(機器利用法)

スミスマッキンタイア採泥器は、22cm×22cmの範囲を採泥可能です。弊社調査船で使用する場合は、ウインチを利用しています。また、確実に底質を採取するために、手動でグラブを閉じるためのロープを取り付けているため、底質がシルトのような非常に柔らかい場合であっても、確実な採取が可能です。

採取したサンプルは、用途に応じて分取します。ベントスの採取の場合は、必要量、必要回数を採取したのち、既定のメッシュを使い、シルトや泥を洗い流し、メッシュ上に残ったものをサンプルとします。

エクマンバージ採泥器は、15cm×15cmの範囲を採泥可能です。小型で非常に扱いやすい採泥器で、こちらも定量採取が可能のため河川を中心に、あらゆる水域で使用可能です。

エクマンバージ採泥器による採泥も、スミスマッキンタイア採泥器による方法と同様です。メッシュ上に残ったサンプルの一例を示します。

底質が泥やシルトの場合、HR式採泥器を用いて、船上から比較的深い水域での採泥も可能です。

一方、水深が比較的浅くて底質が未知の場合や、砂や礫、あるいは粘土質のような硬めの底質の場合、ダイバーが潜水し、直径15センチ、長さ1mほどのアクリルパイプを海底に打ち込んで採泥を行います。

採取したサンプルは、船上で樋の上に押し出し、観察、記録したのち、必要なサンプルを分取します。